しかし、利用が急増した結果、それによる衝突事故や大怪我をする人の数も増えている。
電動立ち乗りスクーターの安全でない乗り方や違法な乗り方は、交通ルールに対する知識不足と関係あることが、英国の新たな調査で明らかになった。つまり、電動立ち乗りスクーターの利用者は、規則や規定を知っていれば、危険な乗り方や違法な乗り方をする人が少なくなる可能性が高いということだ。
ノッティンガム・トレント大学(NTU)の心理学者が調査を行ったこの報告書は、学術誌『Accident Analysis & Prevention』に掲載される。
「私たちの調査は、現行の電動スクーターの規則に対する認識と理解の欠如が、いかに乗車行動に直接的な影響を及ぼし、潜在的に悪質で違法な乗車行為につながるかを明らかにした」と、NTU社会科学部で主任研究員と上級講師を務めるペトヤ・べンティスラボワは書いている。「電動スクーターの乗り手は一般的に16歳前後と若く、運転免許も保有していない者が多い。そのため、交通ルールをあまりよく知らない可能性がある。このような事実が状況を悪化させている」
「Eスクーター:まだ新参の交通機関 その法規制に関する知識と違法な乗車行動について評価する」と題したこの報告書は、安全な乗り方の実践や法規制についての認識を高め、衝突事故を減らすための教育訓練プログラムへの参加促進を呼びかけることを目的としており、乗車習慣・乗車行動についての自己申告や、現行法の理解度など、電動スクーター乗車者と非乗車者の実態を評価する3つの調査プロジェクトに基づいている。
1つめの調査によれば、電動スクーターに乗る人は、乗らない人に比べると、全般的に年齢が若く、その多くは独身者で、男性の方が頻繁に乗る傾向があり、半数以上の利用者は短距離しか乗らないことがわかった。
また、50%以上の乗車者が、歩道を走ったことがある、二人乗りしたことがあると答えている。男性の方が女性よりも乗車中に携帯電話を使用する頻度が高く、赤信号を無視して道路を横切ることも多かった。ヘルメットを着用していると答えた乗車者は全体の15%未満だった。
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