
帝京大理工学部(宇都宮市豊郷台)情報電子工学科の学生チームが、蚊を自動で捕獲する機械を発明し、今年度の日本産業技術教育学会主催の「発明・工夫作品コンテスト」で、発明工夫部門の最高賞「学会長賞」に輝いた。作品名は「蚊なり取れます」。学生たちは「蚊による感染症を防ぐことにつながれば」と普及に期待している。(舘野夏季)
同コンテストは学生らの創造性を育むことなどを目的に、2006年から毎年開催されている。対象は大学生や大学院生らで、今回は全国から約40件の応募があり、作品を紹介する書面や動画などを基に審査が行われた。
帝京大のメンバーは、蓮田裕一教授(65)の研究室に所属する3年生4人で、和地柾東さん(21)、金田凱さん(21)、榎本祐樹さん(21)とマレーシア人留学生ジャスティン・リーさん(22)。
作品は直径28センチ、高さ32センチの円柱形で、蓋の入り口部分には蚊を引き寄せる効果のある物質を噴射。集まった蚊は中のファンで吸引され、その上の粘着テープで捕獲される。使用時に刺されるのを防ぐため、タイマーを設定すると、自動的に蓋が開閉して作動するようになっている。
工夫したのは蚊を誘引する物質の構成だ。蓮田教授によると、蚊は人間や動物の呼吸、におい、体温などで吸血対象を察知する。そこで、呼吸の代わりにドライアイスで炭酸ガスを発生させ、汗のにおい成分の一つとされるオクテノールを含むマツタケの香料とともに吹き付ける。体温に近づけるためのカイロも設置した。
この機械は、18年頃から蓮田教授の研究室の学生たちが改良を重ねており、今回のメンバーは4代目に当たる。先代は、呼吸の代わりとして重曹や光触媒などで実験してきたが、ドライアイスなど現在の材料が最適という結論に至った。
今回の代は機械部分を覆い雨天でも使えるように改良したほか、持ち運びしやすいように下にローラーをつけるなどして改良した。審査でも「感染症対応という社会的にも大変重要な課題に取り組み、蚊のサンプリングを無人化、自動化した」という点が評価された。
和地さんは「機械が動くよう微調整するのが難しかった」、榎本さんは「配線が複雑だったが、調べたり教わったりしながら完成させた」と満足そうに振り返り、金田さんは「なるべく安価な材料で作ったので、海外でも設置してほしい」と願っていた。
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