ゲームは1日1時間までといったゲーム条例が度々話題になりますが、コロナ禍の外出自粛期間中には、自宅で楽しく過ごす手段として、また、WHOと世界中のゲームメーカーが共同で#Play Apart Togetherキャンペーンを開催するなど、ゲームに注目が集まっています。
そのゲームがプレーヤーの脳波やパフォーマンスにどのような影響を与えるのかを、産経デジタル(産経新聞グループ)など5社共同でゲームを様々なアプローチで検証するプロジェクト「Game Wellness Project(ゲーム・ウェルネス・プロジェクト)」が検証結果を発表しました。
今回発表されたのは、鹿屋(かのや)体育大学・萩原悟一研究室による協力のもと、ゲームのプレイ時間や、シングルプレイとマルチプレイによる集中力とリラックスの違い、ゲームジャンルによって得られる効果などを、プレイヤーの脳活性とパフォーマンス状態を検証したものです。
発表によると、ゲームを始めてから平均15分後にZONE(極集中状態)に突入し、平均2時間後に集中力がダウン。シングルプレイはマルチプレイよりも集中力がアップし、マルチプレイでは代わりにリラックス度がアップ。カーレースゲームは複数の課題を同時に遂行する能力が研ぎ澄まされ、リズムゲームは集中力がアップするとともに音楽によりリラックス度がアップし、ZONEが高まる傾向にあるとのことです。
ゲームのプレイ時間に関しては、120分を過ぎると集中度が鈍化するため、一回のプレイ時間は60分~90分が最適としていますが、プロプレイヤーなど特殊な能力を身につけている人はこの限りではないとの指摘も行っています。
シングルプレイでは、プレイ前とプレイ中でリラックス度の変化は見られなかったものの、集中力は大幅にアップ。一方のマルチプレイでは、集中度は若干下がり、代わりにリラックス度の増加が見られたとのこと。
このことから、落ち着かない時や没頭したいときはシングルプレイ、気分転換やストレス解消には友達とマルチプレイなど、その時々の精神状態から選択してプレイするのがおすすめとしています。
このほか、カーレースゲームは瞬時の判断力が必要となることから、実行機能が研ぎ澄まされ、反応時間が早くなる傾向があるとも。このため、リアルスポーツのトレーニングとして、自宅でカーレースゲームを取り入れるのも効果的かもしれないとのことです。
今回の検証は、いずれも大学生が対象で、被験者は多くても18名。また、プレイ時間に関する検証ではeスポーツ同好会に所属する大学生4名を対象としているとのことで、結果に偏りがある可能性もあります。もう少し対象範囲を広げての検証も行って欲しいところですが、マイナス面の影響ばかりが取り沙汰されることの多いゲームだけに、こういった検証がプラス面の影響に注目するきっかけになっていくのかもしれません。
source: PRTimes
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June 09, 2020 at 12:58PM
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