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最速!つらい肩こりに効く「1分間ストレッチ」 - auone.jp

肩こり・腰痛をほぐすストレッチのコツ、知っていますか?(写真:den-sen / PIXTA)

自粛生活が続くなか、肩こりや腰痛の悪化に悩んでいませんか?

「凝り固まった筋肉をほぐそうと、自宅でストレッチを繰り返しているのに、一向によくならない……」というのなら、そのやり方が間違っているのかもしれません。

そこで、新体操選手やチアリーダー、有名プロフィギュアスケーターなどに指導を行うストレッチデザインの村山巧氏に、“最速で効く最新のストレッチ法”を聞きました。

“最速”で肩こり・腰痛を改善したいなら

私は、全国で新体操やチアリーディングなど高度な柔軟性が求められるスポーツ選手に対して超柔軟ストレッチの指導を行っているほか、一般の方々にも柔軟レッスンを行っています。

難度の高い「ビールマン」ポーズを目指す方から、柔軟性を高めて肩こり・腰痛を改善したいという年配の方まで、みなさんの目的はさまざまです。

今は新型コロナウイルスの影響で、親子でお家に閉じこもっている…という理由もあるかもしれません。今回は、自宅でできる“最速で肩こりを改善する”ストレッチ法をお伝えしましょう。

よく言われていることですが、肩こりは運動不足による血行不良が大きな原因の一つとなっています。

特に近年は長時間のデスクワークやスマホの使いすぎで身体を動かす機会が減っているため、筋肉と体の表面を覆う筋膜が凝り固まってしまっているのです。これをゆるめていくことが必要です。

ところで、なぜ“最速”とうたっているのかというと、私のお伝えするストレッチが「PNF(脳科学)」×「筋膜リリース」の2つの科学的アプローチを掛け合わせた新しい手法だからです。

PNFとは、もともとリハビリの世界で発達した筋コンディショニングの手法筋肉を強く朱淑させた後に弛緩させることで脳の運動系の神経を刺激し、短時間で筋肉や関節が本来持っている可動域を覚醒させるというものです。このPNFに基づくエクササイズを「脳科学アプローチ」と呼んでいます。

そして、「筋膜リリース」とは、全身を覆うボディスーツのような筋膜の歪みを正常に戻すことで、筋肉や関節が正しく動けるようにする手法のこと。ダンサーをはじめ、プロスポーツ選手の間でもウォームアップやクールダウンに広く取り入れられているように柔軟性向上に有用な手法です。

この2つの側面からアプローチすることで、最速で最高の柔軟性を手に入れることができるのです。

実際、以前の私は前屈しても手が床に届かないほど硬い超合金のような体でしたが、この手法を確立してから驚異の柔らかさを手に入れ、現在ではプロの選手に指導をするまでになっています。

ですから、「自宅でストレッチを続けているのに、なかなか肩こりや腰痛が改善されない」という方も、ぜひ以下のストレッチで効果を実感してみてください。

3つの筋肉を意識して動かす

まずは、「肩こりに効く脳科学アプローチ」から。

脳科学アプローチでは、①短時間負荷をかけて抵抗し、②脱力する、という動きが特徴です。1、2で息を止めて力を入れる、3で大きく息を吐いて脱力、をリズミカルに繰り返します。「イチニ、サーン」と覚えてください。

ここで意識する主な筋肉は、肩の動き全体をコントロールする「三角筋」、腕を前に伸ばしたり、ものを押す働きがある「前鋸筋(ぜんきょきん)」、腕を引き下げる働きのある「大円筋」の3つです。この部位がこり固まると、四十肩のような炎症を起こしやすくなりますので、これらをストレッチしていきます。

<肩こりに効く脳科学アプローチ>

①胸の前で伸ばした腕を引き寄せ、ブロックポイント(無理なく伸ばせるところ)で2秒間、肩の力で押し返します。

②肩の力を脱力して、腕を引き寄せます。新しいブロックポイントから同じ動きを行います。これを3回繰り返します。

(画像:『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』より)

続いて、「肩こりに効く筋膜リリース」をお伝えしましょう。筋膜リリースの基本は“圧迫して大きくゆっくり動かす動き”です。こりがある部分を圧迫しながら筋肉や関節をゆっくり大きく動かすというのが筋膜アプローチの基本的な考え方です。

<肩こりに効く筋膜リリース>

① まず、両腕を横から上に上げ、その時の上がりやすさを覚えておいてください。首の付け根を強く押さえて圧迫したまま、ゆっくり大きく腕を回します。

(画像:『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』より)

②首から肩にかけて少しずつ押さえる場所を変えながら1分ほどこのエクササイズを行います。

(画像:『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』より)

③改めて両腕を上げてみると、エクササイズした側の腕が上がりやすくなっているのが感じられるはずです。同様にわきの下の筋肉を強く掴み、ゆっくりと大きく腕を回す動きも効果的です。

(画像:『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』より)

これらのエクササイズは道具を使うとより短時間で効果が実感できます。
以下の写真ではフォームローラーという専用のツールを使用していますが、ビール瓶や水筒など円筒形のものでも代用することが可能です。身近なもので工夫してみてください。

① 肩をローラーに乗せ、上体を上下に動かしたり、胸側と背中側に交互に倒します。

(画像:『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』より)

② わきの下をローラーに乗せ、上体を交互に倒します

(画像:『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』より)

今回は肩こりにフォーカスしたエクササイズを紹介しましたが、筋膜は全身で繋がっていますので、1箇所の歪みが他の部位の痛みに影響することもよくあります。

拙著『自分史上最高の柔軟性が手に入るストレッチ』では脳科学と筋膜リリースをベースにした全身のストレッチエクササイズを数多く紹介していますので、年末年始のまとまった時間を取りやすい時期に、ぜひ全身のメンテナンスを行ってください。

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