寒い冬を乗り切るアイテムであるダウンジャケットや羽毛布団。
これらは古くなってしまったら、捨てる人が多いだろう。
しかし、羽毛を1kg燃やすと約1.8kgの二酸化炭素が発生してしまうのだ。
実は、羽毛は100年以上も繰り返し使える丈夫な天然素材。
近年その価値が見直され、中国で急速に需要が拡大。価格が不安定になっている。
羽毛のリサイクルは欧米ではすでに一般化しているが、日本はリサイクルの技術はあっても古い羽毛製品を回収するシステムがなかった。
「大量の羽毛製品が販売されていて、その多くは廃棄処分されている。羽毛はリサイクルに適した循環資源だということをほとんどの人が知らなかった」
こう話すのは、一般社団法人Green Down Project代表理事・長井一浩さん。2015年に羽毛をリサイクルするための団体を立ち上げた。
古くなった羽毛製品は、団体に加盟するアパレル会社などが回収し、三重県にある加工会社で解体・洗浄される。
独自の洗浄技術で不純物を取り除き、新毛よりも清潔で軽やかな素材に生まれ変わる。
アパレル会社はこれを買い取り再生品化する。
毎年、安定した価格で羽毛を仕入れることができるのがメリットだ。
「GREEN DOWN(グリーンダウン)」のタグはリサイクルされた羽毛の証だ。
誰でも参加できる循環型社会を目指す長井さんは「羽毛を循環資源にすることによって、羽毛自体の安定供給をすることができる。100年以上使える天然素材なのでもったいないです。捨てないでください!」と話した。
一般社団法人 Green Down Project
http://www.gdp.or.jp/
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