2019年11月、JAXAの小惑星探査機「はやぶさ2」は、約1年5カ月におよぶ小惑星リュウグウでの探査を終え、地球への帰還を始めた。小惑星表面で採取したサンプルが入ったカプセルを地球に送り届ける任務が残っているものの、これではやぶさ2プロジェクトも一区切りといえる。
【全画像をみる】“はやぶさ2”が小惑星リュウグウで完遂した「任務」の全貌。津田プロマネに聞く全ミッション【探査編】
11月の記者会見では、「小惑星近傍フェーズで達成すべきすべての目標を完了した」との発表がなされた。
2015年の就任以来、4年にわたってはやぶさ2プロジェクトを率いてきたJAXAの津田雄一プロジェクトマネージャに、はやぶさ2の成果を振り返ってもらった。
3つの「ハードル」をすべて達成
── まず、はやぶさ2プロジェクトが最初に目標としていた成果はどういったものだったのでしょうか?
津田雄一プロジェクトマネージャ(以下、津田):まずは、1年5か月におよぶ小惑星リュウグウでの「近傍フェーズ」中にやるべきだった目標が、大きく分けて3つありました。
・リュウグウへの着陸を成功させること(タッチダウン、サンプル採取)
・ローバ(探査車)を小惑星上に展開すること(MINERVA-II1、MINERVA-II2、MASCOT)
・小惑星に穴をあけること(衝突装置[SCI]運用)
当初はかなり成功の基準を控えめにした目標を掲げていましたが、それでもどれも前回の「はやぶさ」より高いハードル設定でした。幸いにしてすべて達成することができました。
── それぞれの成果について、順番にお伺いしたいと思います。まず、着陸について、無事着陸して正常な状態に戻る、ということ以外に今回のプロジェクトでは非常に大きな成果を上げたと聞いています。
津田:はやぶさ2では着陸について、3つの世界初があります。まずは着陸精度。
1回目の着陸精度は1m、2回目は精度60cm。小惑星リュウグウが非常に条件の厳しい場所だったため、そうせざるを得なかったのですが、結果としてこれほどの精度で着陸できたことは、想定外の非常に大きい成果だと思っています。
2つ目の大きな成果は、2地点に着陸できたことです。
マネジメント上のリスクをコントロールした上で、2回の着陸を実行することができました。こういった決断をできる技術的バックグラウンドがある。日本の宇宙科学がそうした意味で成熟してきたといえます。これはもう本当に、20年、30年は他の国が真似できない成果でしょう。
3つ目は、地下物質を採取したことです。
これは非常に大きい。1つのミッションで2地点に着陸し、かつ2回目の着陸で地下物質を採取した。月より遠い場所への探査では初めてだと思います。
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December 30, 2019 at 06:10AM
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