
寺でお経を読む際に使う国産の木魚が、製作者の後継者不足でピンチを迎えています。伝統の技術を生かして、打楽器の製作に活路を見いだそうとする職人も現れています。
■次世代に託したいが…製造所「瀬戸際」
寺に行けば必ず目にする木魚。しかし現在、国内で木魚を作っているのは愛知県の5軒だけです。比較的安価な海外製の木魚が流通したことや仏壇を置く家が減ったことで、注文が激減してピンチに陥っているのです。
寺向けの大型の木魚を作る市川木魚製造所。1つの木魚を作るのにかかる時間は、なんと12年から15年。伐採してきた木を2〜3年寝かせた後、木魚の形に削り、その後7〜10年の間、自然乾燥させ、彫刻を施します。
市川木魚製造所 市川幸造さん(56):「木の硬さによって中の彫り方を変える。一個一個、木の目があって癖もあるので、中を彫る作業が最終的には音に関わる仕事で一番重要な作業」
家庭用として一般的に売られている木魚は1〜2万円から買えますが、こうして手間暇かけて作られる木魚は、1個数百万円から、高いもので数千万円を超えるものもあります。
市川さんは、伝統の技術を次の世代に託したいと考えていますが…。
市川さん:「商売にならない、お金にならない仕事を息子に継がせるわけにはいかないし。これが仕事として成り立つかどうか瀬戸際でもあると思う」
■打楽器「モクギョ」 ふるさと納税の返礼品にも
こうしたなか、新たな形で木魚を広めようとしている木工所もありました。
深田木工所 深田仲司さん(50):「口の部分をおさえると、音が変わる。広く一般の人にも、仏具として使わない人にも使ってもらいたいと、モクギョという打楽器を作ってもらった」
このモクギョは、名古屋市のふるさと納税の返礼品にもなっています。
深田さん:「うちも後継者はまだいないが、今回作ってもらったもので面白いと思ってもらえると。また木魚に興味を持って、後継者というか、『やりたいんですけど』と言ってもらえるかと思う」
(「グッド!モーニング」2023年6月30日放送分より)
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