Search

物価高騰が選挙にも影響 選挙カーのレンタル諦め、チラシは安価な ... - 東京新聞

現職横浜市議が経費節減のために使うという軽自動車=横浜市で

現職横浜市議が経費節減のために使うという軽自動車=横浜市で

 円安などによる物価高騰が、統一地方選の立候補予定者の活動にも影響を及ぼしている。三十一日告示、四月九日投開票の県議選、政令市議選に出馬予定の現職らは「費用は四年前の前回より二〜三割増しになりそう」と嘆く。チラシの紙質を落としたり、選挙カーを借りない決断をしたり、それぞれ経費削減に努めている。(志村彰太)

 「一カ月で五十万円」。県議選に出馬予定の男性現職は、選挙カーを借りるため見積書を見て、目を疑った。「前回は三十万円ほどだった」。他に必要となる物品も値上がりしていると見込んで選挙カーのレンタルを諦め、日常の活動に使っている自動車に手を加えて代用することにした。

 車に悩む立候補予定者は多い。横浜市議選に立候補する男性現職も、選挙用にワゴン車を借りようと思ったが断念し、所有する軽自動車を使う。「大きい車の方が目立つし、一日中乗るスタッフも疲れにくいが、背に腹は代えられない。ガソリン代も節約したい」

 他にも、立候補予定者から「ポスターの印刷代が三割値上げしていた」「事務所の賃料が一・五倍」などの悲鳴が聞こえる。対策としてポスターやチラシに使う紙を安価なものにしたり、借りる事務所を狭くしたりしているという。

 影響は選挙を運営する行政にも及ぶ。県は県議選予算として前回より25%多い三十四億円を見込む。物価高のほか、新型コロナウイルスの感染防止対策や有権者の増加が原因という。

 自治体の選挙予算には、各候補の選挙運動にかかる費用補助も含まれている。しかし、どの立候補予定者も「公費負担だけでは全く足りない」と口をそろえる。ある男性県議は「選挙にお金がかかりすぎると、なり手不足がさらに深刻になる」と憂慮をのぞかせた。

<選挙運動にかかる費用> 候補者の選挙運動費用の一部は公費で賄われる。単価はビラが1枚7・73円、ポスターが同75円、自動車の燃料代は1日当たり7700円など。県選挙管理委員会によると、今回の単価は昨年前半の物価水準を参考に決まり、前回比2〜3%増にとどまる。単価を超えた分は候補者の自己負担になる。
 一方、選挙運動費用の上限は公職選挙法で定められており、選挙区内の有権者数と議員定数などで決まる。例えば県議選は900万円前後に設定され、自己負担も含めて上限を超過すると当選しても無効になる。


関連キーワード



おすすめ情報

Adblock test (Why?)



from "安価な" - Google ニュース https://ift.tt/PxW30Jv
via IFTTT

Bagikan Berita Ini

Related Posts :

0 Response to "物価高騰が選挙にも影響 選挙カーのレンタル諦め、チラシは安価な ... - 東京新聞"

Post a Comment

Powered by Blogger.