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知られざる東欧ワイン 高品質なのに安価が魅力|NIKKEI STYLE - Nikkei.com

モルドバワインを手にする「モルドバマーケット」オーナーのグラデュンさん

東ヨーロッパは日本においてワイン産地としてはほぼ無名だが、実は知られざるワインの宝庫だ。恵まれた気候や長いワイン造りの歴史に加え、近年の醸造技術の向上で品質が急速に向上している。物価の安さや知名度の低さも手伝って品質の割に安価なものが多いのも特徴。おすすめを紹介しよう。

5月上旬、東京・渋谷と横浜を結ぶ東急東横線の自由が丘駅から徒歩数分のにぎやかな通りに、モルドバワインの専門店「モルドバマーケット」がオープンした。オーナーはモルドバ人のグラデュン・アンジェラさん。15年ほど前に来日し、現在の場所の近くで店を開き、モルドバ産ワインやはちみつ、ジャムなどを売っていたが、手狭になったため引っ越したという。取り扱うワインは150種類以上で、新店舗になってからぐんと増やした。すべてモルドバ産だ。

モルドバでワイン造りが始まったのは紀元前3000年ごろとも言われている。モルドバが属していた旧ソ連は1980年代、世界屈指のワイン生産国だったが、それを担ったのが温暖な黒海の周辺に位置する現在のウクライナ、ジョージア、そしてモルドバだった。しかし、モルドバワインはつい最近まで、海外ではほとんど知られていなかった。大半をロシアに輸出していたためだ。

土着品種のアルブ・デェ・オニツカニをもとにした白ワイン「ノヴァク アルブ・デェ・オニツカニ2018」

ところが2000年代、ロシアとの関係が悪化すると、ロシアはモルドバ産ワインを輸入禁止に。困ったモルドバは欧州連合(EU)や米国市場を開拓しようと、国を挙げて品質の向上に取り組んだ。その結果「もともと温暖で雨が少なく、ブドウ栽培に理想的な気候だったことが幸いし、味わいが急速に向上していった」(グラデュンさん)。

そんなモルドバワインの中からおすすめをグラデュンさんに尋ねると、土着品種のアルブ・デェ・オニツカニから造られる白ワイン「ノヴァク アルブ・デェ・オニツカニ2018」(小売価格3330円)を挙げた。試飲すると、熟した桃やマンゴーなど華やかなフルーツの香りにあふれ、クリーミーな酸味とのバランスが秀逸。ボディーも分厚く、コストパフォーマンスに優れたワインだ。

土着品種ララ・ニャグラを使った赤ワイン「ララ・ニャグラ・デェ・プルカリ 2016」(同3300円)もおすすめ。熟したブラックベリーやプラムの果実味と非常になめらかな口当たりが、フランスのボルドーワインをほうふつとさせる。

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