“使いやすさ“へのこだわりをチェック
今回試用したカメラバッグ「PILOT」は、“使いやすさ”を追求したモデルであり、特に旅を意識してデザインしているという。実際に使ってみて、細部にわたってその“使いやすさ”におけるこだわりが垣間見えた。
まず使ってみて感じたのが、その味のある質感とは反対に、とても“軽い”ということだった。同社には、アウトドアシーンでの使用においてカメラバッグは軽くあるべきだという考えがあるのだという。本バッグも素材にコーデュラナイロンを採用し、耐摩耗性と耐引裂性を向上させながら軽量化も実現したとしている。ちなみに重量はカタログ値で10Lが約900g、7Lが約700gとなっている。
表面に撥水テフロンコートを、生地の裏側に防水PUコートを施したことで防水性を高めたとしている。実際に水をよくはじく印象だが、軽量化ゆえに生地厚の薄いコーデュラナイロンを使用しているため、断続的に雨に打たれるといったような状況は避けたいなと感じた。
また、表面にワックス処理を施すことで、ナイロンでありながら綿布のような手触りを再現しているという。このバッグの特徴にもなっている灰白色の模様は、このワックス処理の影響からくるもので、使用するほどに“デニムジーンズが色落ちするように”その変化を楽しめるのだとしている。
ショルダーストラップには、クッション入りの肩パッドが付いている。この肩パッドで驚いたのは、内側に施している滑り止めの効きの良さだ。少々の動きではまったくずれることがなく、カメラを取り出すためにバッグを体の前に持ってきた際など、とても安定しており使いやすく感じた。
ストラップとバッグの接続部は回転する仕様となっており、身体の動きに対してバッグが不要にぶれることがない。使用中はいい意味でバッグの存在を感じさせないものとなっている。バイクに乗る際にも使用してみたが、動きを邪魔することもなく、身体にフィットしていたように思う。
メイン収納部へのアクセスにはジッパーがなく、フックを利用した開閉機構のみ。このフックもひっかけやすいわりに外れにくく、使用中はとくに不安を感じることがなかった。
フラップの両側にはカバーが備えられており、バッグを閉めた際に隙間を生じさせることがなく、横から雨などが侵入することを防いでいる。アウトドアシーンでの使用を想定したつくりとなっていることがわかる。しかし、それでいて開口時には機材の取り出しを妨げることもないため、ストレスがない。
収納スペース
メインのカメラ収納部内寸は38×11×24cm。2枚の中仕切りが付属しており、柔軟にレイアウトを変えることができる。13インチのノートPCの収納にも対応するが、仕切りを取り外しできる仕様となっている。PCの持ち運びがない場合は、多少カメラ収納部を広くすることができる。
フロント面にはジッパー式のポケットを装備。寸法は27×23cmで、B5ノートがすっぽりと入るくらいのサイズだ。ポケット内部には小物類を分けて収納できるインナーポケット(14×1.5cm)2個を備えている。
フロントのジッパー式ポケットと、バッグ本体の間にも実は収納部が隠れている。書類やノート関係を差し込める隙間と、さらに隠しジッパー式ポケットが搭載されている。パスポート類などが入るようなサイズ感となっており、これも旅先での使い勝手を意識したコンセプトの現れといえよう。
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November 10, 2020 at 04:00AM
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