9日の東京株式市場で日経平均株価は続伸か。7日(日本時間8日)に米大統領選で民主党のバイデン候補が当選を確実にし勝利宣言した。大統領選の勝敗の行方がほぼ決まり政治の不透明感が薄れたことで、投資家は運用リスクを取る姿勢を強めそうだ。ただ、日経平均は前週末に29年ぶりの高値(2万4325円)を付けており、利益確定の売りも出やすい。2万4500円近辺で上値が重くなりそうだ。
米大統領選を巡っては7日に激戦州だったペンシルベニア州をバイデン候補が制し、当選に必要な過半数の選挙人を確保したと伝わった。共和党のトランプ候補は敗北宣言を出していないが、政治的な混乱が続くとの懸念は大きく後退している。大統領選を前に売り持ち高を増やしていた投資家の持ち高解消の買い戻しが入りそうだ。
バイデン氏はトランプ政権が離脱した温暖化防止の国際枠組み「パリ協定」への早期復帰を公約に掲げてきた。株式市場では再生可能エネルギーや電気自動車(EV)の関連銘柄が物色の対象になりそうだ。
6日発表の10月の米雇用統計(速報値)も株式相場の支援材料だ。非農業部門の雇用者数は市場の予想以上に増え、失業率も改善した。米景気の減速懸念が薄れ、投資家心理を上向かせるだろう。
前週の日経平均は週間で1348円(5.9%)上昇した。急ピッチな上昇に過熱警戒感の売りも出て、相場の上値を抑えるだろう。前週末の米ダウ工業株30種平均は利益確定売りが優勢となり、66ドル安と5営業日ぶりに反落した。7日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物は上昇した。12月物は前日の清算値と比べて20円高い2万4360円で終えた。
個別銘柄ではエーザイ(4523)に関心が集まりそうだ。米バイオ製薬大手のバイオジェンと共同開発中のアルツハイマー型認知症治療薬について米食品医薬品局(FDA)の承認が得られるとの観測が高まっていたが、FDAの諮問委員会は6日、有効性に対して否定的な見解を公表した。エーザイ株は足元で急伸していたため、失望売りが出そうだ。
9日は日銀が10月28、29日の金融政策決定会合の主な意見を公表する。QUICKが11月の株式月次調査を発表する。内閣府は午後に9月の景気動向指数速報値を公表する。取引終了後にソフトバンクグループ(9984)やマツダ(7261)、太陽誘電(6976)などが4~9月期決算を発表する。米国ではマクドナルドなどの決算発表が予定されている。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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