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「FF7リメイク」遊んで感じたたった1つの違和感 - auone.jp

国民的人気ゲームシリーズ「ファイナルファンタジー」のPS4最新作。その魅力とは? (写真:『ファイナルファンタジー7 リメイク』公式サイトより/https://www.jp.square-enix.com/ffvii_remake/)

物心ついたときからゲームと付き合い続けてきた筆者が、その長いゲーム歴から最新作から過去の名作までを掘り起こして語り尽くす本連載。

今回取り上げるのは、20世紀を代表する人気RPG『ファイナルファンタジー7』のリメイク作。「PS4最高のゲーム」「グラフィックスがまるで映画のよう」など評判名高い本作を筆者はどう評した?

今回紹介する『ファイナルファンタジー7 リメイク(以下、FF7R)』は、その名のとおり1997年に発売されたプレイステーション用RPG『ファイナルファンタジー7』のリメイク作である。

同作はほかのリメイク作とは比べものにならないほど、当時のFF7をそのまま丁寧にPS4向けにアップデートした作品だ。FF7Rを語るためには、まずFF7について語る必要があるだろう。

『FF7』はどんな作品だったか

FF7は1997年1月にスクウェア(現:スクウェア・エニックス)から発売されたPSのゲーム作品。FFシリーズは当時からすでに「ドラゴンクエストシリーズに並ぶ、家庭用RPGのビッグタイトル」という評価を誇っていた。そんな人気シリーズ最新作が2Dをやめ、初の3Dポリゴン作品として世に出ることにゲームファンたちは色めき立った。

FF7が発売した当時、「次世代機」といわれたプレイステーションやセガサターンは発売から2年が経っていた。しかし、スーパーファミコンやPCエンジンなど、成熟したドット絵の表現に慣れていたゲームファンたちは、世に出たばかりのポリゴン表現に対し、どうしてもガタガタした三角形感が拭えず、違和感や不満を抱え続けていた。

それでもポリゴンがゲームの世界を大きく変えていた事実は否定できなかったし、表現技術の向上による新しいゲーム体験を多くのゲームファンは渇望していた。

そうしたゲームファンの要求を、高い技術力と工夫で実現し、2Dドットの時代から3Dポリゴンの時代への完全移行を強く印象づけたのがFF7だった。

FF7Rは、旧作をどのように進化させたのだろうか? やはり最も大きく変わったのはグラフィックである。

旧作の誕生から20年以上の歳月が経ち、ゲームのグラフィックは大幅に進化した。もはや実写と遜色のないCGはどのゲームでも当たり前になった。旧作では落差の激しかったムービーとプレイ画面の差も、「ムービーでは綺麗になびいていた髪の毛が、実際のプレイ画面ではなびかない」くらいにしか感じなかった。

本作では舞台となる「ミッドガル」という架空の都市の描写に力を入れており、それがFF7Rの魅力につながっている。

ミッドガルは世界一の商業都市。富裕層や新羅カンパニーの上級社員が暮らす上層部はいかにも整然とした綺麗な町並み。一方で、主人公のクラウドたちが暮らす下層のスラムは雑然とした雰囲気が際立つ。上層部はきれいだがなんとなくよそよそしく、スラムは汚いが生活感にあふれていてなじみやすい。

『FF7R』の特徴

ストーリーシステムはチャプター制を採用。初回プレイ時には最初から最後まで順番にプレイしなければならないが、一度ゲームをクリアすると、好きなチャプターを選んで遊ぶことができる。

「基本的には一本道」という日本のRPGの特徴を踏襲しながらも、あとからプレイし直すこともできるため、アイテムの取り逃しや、クエストのやり忘れなど取り返しのつかない要素がないようにしている。

初回プレイでは取り逃しなどを気にせず世界を探訪し、物語を深掘りするサブクエストやシナリオ分岐部分などはチャプターセレクトを用いて楽しむ。ゲーム初心者であっても、FF7Rの世界を堪能しやすい作りとなっている。

戦闘システムはアクションバトル方式を採用。旧作では「アクティブタイムバトル」という戦闘方法が採用されていた。これはFFシリーズではおなじみの「素早さなどのステータスによりゲージが徐々にたまり、ゲージがいっぱいになった時点で行動を選択できる」という方式である。

これがFF7Rではスティックで自由に移動し、ボタン操作で武器を振るうアクションバトルとなり、「攻撃や防御などを行うとゲージがたまり、一定のゲージを貯めると、特殊攻撃や魔法やアイテムなどが使用できるようになる」という方式に変化している。

うまく攻撃をヒットさせたりガードしたりしながら戦略を立て、ためたゲージを有効に利用しないとHPの回復すらままならないという、緊張感ある戦闘を楽しむことができる。

一方で、現代風にアップデートされていない部分も気になった。CGがきれいになり、キャラクターがリアルになると、リアルさとゲーム的表現にギャップが生じる。マンガやアニメ作品などが実写映画化されたとき、原作では格好いい決めのセリフが、実際の役者がやるとすごくマヌケに見えてしまう。それと同じことがFF7Rでも起きているのだ。

例えば、旧作ではアバランチのリーダーでもある、右手を銃化した大男「バレット」が、序盤で大げさなセリフを吐くことが多かった。リメイクにあたって改善されると思ったが、FF7Rではとくに手が加えられているわけではない。

ほかにも、最初に訪れる街に存在していたNPC(ノンプレイヤーキャラクター)や、駅前のカップルなど旧作に出てきた脇役たちがとくに意味もなく旧作同様に配置されており、違和感を覚えた。旧作ではチュートリアルの役割を果たしていたが、本作にはそれがない。

さすがに旧作をプレイしたのは20年以上前の話なので、大まかなストーリーや展開は覚えていても、細かい部分はほぼ忘れてしまっている。しかし、旧作のキャラクターが出てくると「ああ、そういえばこんな感じのキャラいたな」と、懐かしく思い出す。もしかするとあえて旧作の雰囲気を残したかったのかもしれない。

どんな人ほど楽しめる?

つまり、旧作をプレイした人にとって、当時の記憶を思い出させる作りになっているとも言える。そうした点で、FF7Rを遊んでとくに楽しめるのは、かつて旧作を遊んだが、現在はあまりゲームに触れていないという人たちである。

10代、20代の頃は寝食忘れてゲームをプレイし続けていた人も、さすがに30代、40代と年を経るにつれてゲームから遠ざかっていくもの。さらにゲームは昔よりも遥かに複雑なものが増えたので、改めて手を出す機会も少ない。

そんな中年世代にとって、昔のテイストを残しながら、ゲームシステムが近代化されたFF7Rの存在は、最新ゲームへの橋渡しになるに違いない。

逆に最近のゲームに慣れ、FF7を古くさいと感じる若いゲームファンたちにとっても、過去の名作を現代のゲーム感覚でプレイできる、またとない機会とも言える。

かつてドット絵からポリゴンCGへの橋渡しを担い、ゲームファンたちを新しいゲーム体験に誘ったFF7。リメイク作である本作も過去のゲームファンと、現在のゲームファンの「橋渡し」を担おうとする意欲作と言っても過言ではない。

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