小惑星リュウグウの探査を完璧にこなした探査機「はやぶさ2」が、新たな「前人未到」へ挑む計画が発表された。今年12月にリュウグウの「お宝」が入ったカプセルを地球へ届けた後、二つの地球近傍小惑星のいずれかを目指すという。いずれも直径数十メートルと小さく、高速で自転している。人類はこのような小惑星を直接目にしたことはなく、詳細に観測できれば人類初の成果になる。津田雄一・はやぶさ2プロジェクトマネジャーは22日の記者会見で、「カプセル投下がうまくいけば探査機に余力が残る。はやぶさ2らしく、いかに面白いことができるか。これまで以上の挑戦的なことをやりたい」と意欲を示した。
はやぶさ2の延長ミッションができるかどうかは、政府の来年度予算で認められるかがカギを握る。津田さんは「価値のある探査と認められると期待している」と話す。記者会見の概要は次の通り(記者会見はウェブ会議システムで22日に開催された)。【永山悦子】
津田雄一・プロジェクトマネジャー 本日ははやぶさ2の拡張ミッションに関して説明したい。現在の探査機は健全で、主エンジンのイオンエンジンも順調だ。探査機は地球に向かってカプセルを分離した直後、地球圏を脱出する。現状のままであれば、イオンエンジンの燃料であるキセノンが55%と半分以上も残る。そこで、探査機を有効利用して拡張的なミッションができないかを検討してきた。
もし延長できれば、探査機の挑戦的な運用技術を磨く貴重な機会になる。さらに他の天体を目指すことができれば、新たな探査機をゼロから開発するよりもはるかに良いコストパフォーマンスで科学的な成果をあげられる。所期の目的は達成した後のミッションだからこその挑戦、面白い展開を狙っていきたい。
はやぶさ2はカプセル分離後、地球の重力の影響で金星と地球の間の軌道へ入る。そのままの軌道でたどりつける天体があれば非常に効率がよかったのだが、残念ながらそう都合は良くなかった。そこで、惑星のスイングバイ(天体の重力を利用して軌道や速度を変える運用技術)を使うことにした。それらの検討では、火星へのフライバイ(通過しながら観測)、小惑星へのフライバイ、木星方面へできるだけ遠くを目指すなど、さまざまな案が出された。
その中で、やはりはやぶさ2は小天体到着(ランデブー、並走や接近して観測)にこだわるべきではないかと考え、小惑星、彗星(すいせい)といった小天体1万8002個の中から候補天体を絞っていった。ランデブーにこだわったのは、リュウグウを訪れたときと同じような驚きや発見があるのではないか、と思ったからだ。まず354個に絞り込んだが、いずれも到着まで時間がかかる(6年以上)ことが分かった。そこから「到着日が2031年12月31日以前」「燃料に余裕が持てる距離」「到着日の太陽までの距離が遠すぎない」「軌道がよく分かっている」などを条件に、到達することが工学的に可能か、科学的に探査する価値があるか、などの視点から点数化し、点数が上位だった二つの小惑星「2001AV43」と「1998KY26」について探査計画を立てた。
三桝(みます)裕也・宇宙航空研究開発機構(JAXA)主任研究開発員 具体的な軌道計画を説明したい。…
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July 24, 2020 at 10:30AM
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