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Intel、MWCで発表予定だった5G向け製品を公開 - Xeon拡充や基地局向けSoCなど - マイナビニュース

ご存じの通り、今年のMobile Wireless Congress(MWC) 2020はCOVID-19の影響を防ぐため中止とされ、多くのメーカーがMWCで発表予定だったサービスや製品に関してはそれぞれ自社で発表する形になった。IntelもまたMWCで5Gに関連する製品群の発表予定をキャンセルすることになったが、この内容に関して電話会議の形で説明があった。

なお今回の電話会議ではプレゼンテーションの公開が禁止となったため、通常だとご紹介できるプレゼンテーション資料は無しとなっている。ご了承いただきたい。

さてそのIntelであるが、5Gに向けて製品ラインナップの拡充を行った事を明らかにした。具体的には

(1) 第2世代Xeon Scalableのラインナップを拡充
(2) 基地局向けSoCの投入
(3) eASICの技術に基づくASICの投入
(4) 5Gに最適化されたEthernetカードの投入

の4つである。以下もう少し詳細にご紹介したい。

まず第2世代Xeon Scalableについて。要するにCascade LakeベースのXeonで、日本でも昨年4月に説明会が開催されているが、Base Frequencyを3.9GHzまで、Turbo Frequencyを4.5GHzまで引き上げた事で、第1世代のXeon Scalableと比較して最大36%性能が向上し、最大42%価格/性能比が改善した、とされている。ただ既存の製品で言えば、Base FrequencyはXeon Platinum 8256の3.8GHzが、Max TurboはXeon Gold 6244の4.4GHzがそれぞれ最高速になっており、ここから考えると今回の新製品では1bin~2bin程度動作周波数(Base/Turbo)を引き上げた製品が新たに追加、というあたりかもしれない。ただ既に第2世代Xeon Scalableは60製品もラインナップされており、今回の追加で何製品になるのかは不明である(現時点ではまだ製品投入時期や細かなSKU、価格などは未公開である)。

2つ目が基地局向けSoCである、Intel Atom P5900シリーズである。主要な特徴として、

・ロードバランシングをソフトウェアで実行した場合と比較して3.7倍のスループット
・整数演算性能はAton C3000と比較して最大1.8倍
・暗号化処理はソフトウェアで実行した場合と比較して5.6倍のスループット。

といった性能が示されている。製造は10nmプロセスということで、恐らくはTremontコアが搭載されているものと思われる。であれば、同一周波数なら整数演算性能が最大1.8倍という数字も不思議ではないし、TremontはCPUコア内に異様に強力な暗号化アクセラレータを搭載しているから、暗号化処理のスループットが最大5.6倍というのも不思議ではない。

このAtom P5900 SoCには、Intel Ethernet 800 Seriesのパケット処理エンジンがそのまま搭載されており、これとTremontコア(コア数とか動作周波数なども現時点では未公表)との組み合わせで、5G基地局が構築できる、としている。もっとも、ではこれでMacro Cellが実装できるのかといえば流石に無理で、Small CellあるいはFemto Cellあたりが主戦場になるのかもしれない。

3つ目がeASCIである。元々Intelは昨年4月にAgilexを発表した時に、FPGA(Stratix/Agilex)とeASIC、Full ASICの3種類を用途に応じて提供する意向を示していたが、元々eASICが提供していたNextremeという製品はTSMCを利用した製品であった。一番微細化されていたものはNextreme N3Xで、TSMCの28nmプロセスを利用していたものである。これが、"Diamond Mesa"というコード名に切り替わったあたり、恐らくはAgilex(こちらのコード名が"Falcon Mesa"である)と同じくIntelの10nmプロセスを利用した製品になったのかもしれない。Intelによれば、パフォーマンスは前世代製品と比較して2倍、消費電力は半分になったうえ、IntelのFPGA(StratixなのかAgilexなのかは不明)と"Footprint Compatible"があるとする。もともとeASICのNextremeは、プロトタイプをXilinxなりAlteraのFPGA上で構築し、これが動いたらそのままツールを使って移植、という形を想定しており、これを踏襲したものと思われる。シナリオ的には、まずAgilexを使ってプロトタイプを作り、これでテストが完了したら量産品はDiamond Mesaに移植して稼働、というあたりではないかと思う。

このDiamond Mesa(製品名や具体的なSKUなどはまだ明らかになっていない)、出荷時期などは不明だが、既にEarly Access Programが開始された事が発表された。

最後がEthernet 700シリーズである。こちらの特徴はPTP(Precision Time Protocol)にハードウェアレベルで対応している事だ。5Gの場合、特にURLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communications)を実装しようとすると、時間を正確に合わせて同期を取って通信を行う事が求められる。ほかにもMassive MIMOとかでもやはり時間調整は必須であり、このためEthenet上で正確な時間同期が可能なPTP(IEEE-1588)が利用される。PTPそのものは以前から業界で広く使われている技術ではあるが、ハードウェアで対応しないと精度がどうしても甘くなる。Intel Ethernet 700ではこれをハードウェアで実装したという話である。このIntel Ethernet 700シリーズは今年第2四半期から出荷開始とされる。

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February 24, 2020 at 09:01PM
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